そらとり

研修最終日
2022/09/12 お知らせ
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ソマティックエクスペリエンシング、身体からアプローチする心理療法の中級も最終日を迎えました。

 

3日目には感情性トラウマ、

4日目は社会性トラウマ、

5日目は脳震盪(のうしんとう)、

6日目は戦慄。。

 

どれも興味深い内容でした。

 

トラウマというのは未完了のエネルギーを完了させてあげること。

 

嫌なことを言われて「ムっ!」として、何か言い返したかったけどできなかった。。そうした「怒り」のエネルギーを放出することができずにいると、例えばお腹、関節、筋肉の中に閉じ込められたままになり、パフォーマンスが低下してきます。

 

社会性トラウマというのは、国や地域、伝統や宗教、戦争や奴隷制度など、限られたリソースの中で過ごしてきた未解決の活性化。一見、日本には馴染みがないと思われがちですが、白人に対する劣等感などはもしかすると敗戦の影響もあるかもしれません。トラウマの影響は7世代先にまで及ぶと言われていて、例えば男の子の方が女の子より重宝されたことや長男とか次男とか、そういった目には見えないものの影響を無意識に受けている可能性があるのです。それは深く遺伝子に刻み込まれていて、自分ではなかなか気づけないし、仮に気づけたとしても自分ではどうしようもないくらい深い深いテーマです。そしてこれは、多かれ少なかれ、誰もが抱えている人類共通の「課題」のような気がします。

 

脳震盪も、実は多くの人が抱えている可能性があるなあと講義を聞いていて思いました。頭蓋骨の中にゼラチンのように浮いている脳が、衝撃によって頭蓋骨の内面とぶつかり炎症や損傷が起こることを脳震盪と言います。そういわれると、頭を直接どこかでぶつけることを想像しがちですが、例えばしりもちなどでも、尾骨で受けた衝撃は脊椎を通して頭部へも到達し、脳へも影響を与えます。交通事故やスキースノボでの転倒となると限られますが、しりもちや転倒なども含めると、かなりの割合の人が「脳震盪」を抱えているかもしれません。ボクシングや剣道、ラグビー、サッカー、バスケなどの身体接触を含むスポーツも気になりますね。。

 

戦慄とは、戦争や災害を目の当たりにした、などですが、あと、幼い子が両親の夫婦喧嘩を目撃するなども含まれますので、意外に身近なものかもしれません。。

 

「トラウマ」と一言で言っても実は様々で、現代社会においてトラウマが全くない人なんていない、というのはそういうところからです。トラウマに対する理解も少しずつ深まってきていますから、今後どんどん一般的に浸透してくると思います。

 

トラウマに取り組む人が増えてくると、社会全体が生きやすい環境になってくると思います。

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