公式LINEのメッセージでも少し触れましたが、私たちの活動をサポートしてくれる「調整力」(regulation system)について、
簡単にまとめておきます。
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さて、調整力についてですが、実は、大きく分けて3つあります。
①自動調整
②協働調整
③自己調整
です。
①自動調整
心拍数など、私たちが考えなくても指示しなくても働いてくれている自動的なプロセス。
心拍、循環、呼吸、消化、免疫反応など、私たちの生命を維持するための最低限のシステムです。
脆弱ながら、ある程度備わった状態で生まれてきます。
私たちの生命維持装置とも自律神経系の司令塔とも呼ばれる脳幹は、
受精後3週間でその形は作られるとされています。
ということは、まだ妊娠したかどうかわからない時点で、
ママのストレスの影響を脳幹で察知し、
その生育に影響を及ぼし、
将来的になんらかの健康上の「問題」として出てくる恐れがあるということです。
②協働調整
養育者の助けを得て、もっと微妙な、洗練された反応性の高い調整能力を発達させていきます。
ここでは、主に感情の調整が育まれていきます。(by ポージェス博士)
調整相手である養育者が調整が整っている場合もありますが、整っていない場合もあります。
後者の場合、後に対人関係や生きづらさなどの「問題」に悩まされることが多いようです。
協働調整が育まれるのは、誕生後~6カ月までがピークです。
その後3、4歳までペースを落として、18歳ごろまで緩やかに成長してきます。
三つ子の魂百まで、と言われるゆえんもここにあるのかもしれませんね。
そして、多感な思春期も大切にしてあげたいですね。
よく「産後うつ」など聞きますが、
赤ちゃんは細かいニーズに応えてもらえないと、
自分の存在を否定したり、
自分の要求を人に伝えるということが難しかったりなどの、
感情や人間関係に支障をもたらすかもしれません。
今、多くの方が抱えてる「漠然とした不安感」や「低い自己肯定感」、
「生まれてこなけりゃよかった」という感覚は、もしかしたら、この乳幼児期に芽生えていたのかもしれません。
③自己調整
左脳の介入により、自己調整が始まります。3歳ころからです。
簡単なルールに従ったり、相手に合わせたりできるようになります。
この人を喜ばせるには何を言えばいいか、振り向いてもらうにはどう行動すればいいか、などの思考と感情の働きが入ってきます。
長い人生を歩んでいくのに必要不可欠なこの「調整力」ですが、
かなり早い時点でそのベースが作られているのがわかると思います。
健全な家族に支えられて、安心安全な環境にいればいいのですが、
現代社会において、なかなか完璧に、というようにはいかないのが現実です。
高度経済成長や核家族化が進んだのも大きな影響ですね。
初期の段階で、この「調整力」の発育につまずきがあると、
後の人生で、心身のバランスを保つのに大変な思いをすることがわかってきています。
と同時に、私たちは脳・神経系の可塑性というところにも注目しています。
簡単に言うと、脳や神経系は、生まれ変われるということです。
ですので、
「そんなこと今さら言われても。。」ってあきらめないでくださいね。
大丈夫。変われます。
トラウマ脳リセットタッチ | そらとり (peraichi.com)