「像と鎖」

サーカスで象に最初に教えること。
それは象に逃げ出そうという気持ちを起こさせないようにすることだ。
象が赤ん坊のときから、その足に太い丸太を鎖でつないでおく。そうすると、逃げ出そうとしても太い丸太が足を引っ張り、逃げられない。
あきらめるようにしておくのだ。
次第に象はこの囚われの状態に慣れていく。
そして逃げることを考えなくなる。
大人になって巨大な体と強い力の持ち主になってからも、足に鎖を巻いておく。それだけで象は決して逃げ出そうとはしない。
今では大きな木を根こそぎ一本、引っこ抜くような力があるのに、だ。
たとえ、鎖の先に結ばれているのが小さな小枝だとしても決して逃げようとはしない。
これは、JORGE BUCAYというアルゼンチン人だったかな?ゲシュタルトセラピーなんかをする人の書いた寓話の1つです。
彼の本は、メキシコ時代に何冊か読んだことがあったのですが、
帰国してから購入した「寓話セラピー」という本の著者も彼だったので、後で気づいてびっくりしました。
すっかりこの寓話のことも忘れてしまっていましたが、
今のコロナの状態でね、ふと思い出して書き留めてみました。
あなたには、無限の可能性が広がっています。
それに制限をかけているのは、
あなた自身なのかもしれません。