そらとり

「なにも変わらないです」をどう受け止めるか?
2022/10/13 ブログ
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施術後に「施術を受けられてどうでしたか?」とお聞きすることがあります。

するとたいてい、「特にいつもと変わりません」と答えられます。

 

それに対して、これまでなら、

「ぼくはなんて役立たずなんだ」とか、

「あれだけ気持ちを込めてやったのに。。!!」って思うことが多かったのですが、

最近は、

「そっか、それならまあ、よかったかな」と思うようになってきました。

 

というのも、

クライアントさまのお悩み自体が以前とは違ってきていて、

ご本人が自覚されているされていないに関わらず、

けっこうギリギリのところを歩かれているなという方が多く、

そのような方に急に大きな刺激を与えすぎると、

その方の神経系や生理機能がびっくりしてシャットダウンを起こしてしまうかもしれないからです。

 

なので、少しずつゆっくりとバランスを取り戻せるようにと心がけています。

 

また、

これまでにつらい経験を多くされてきていると、

脳の中の「快・不快」の参照ファイルが、「不快」に振り分ける割合が多くなっていて、

なかなか「快」すなわち、楽しいこと、楽になったことを感じにくくなっている、という事実もあります。

 

よくたとえ話で使いますが、

道に棒が落ちているとして、

それを蛇だと勘違いして飛び跳ねるか、

棒だと認識してそれで楽しく遊び始めるか、

という違いです。

 

なので、例え施術で何らかのいい変化が起こっていたとしても、

それを感じることができない、ということも大いにあり得るわけで、

そんなときは「そうですか」と肯定しつつ、先ほどの棒と蛇の例を挙げて今の状態をお伝えすることもあります。

 

このあたりはセラピストのジレンマで、

もう少し通ってもらえれば楽になるだろうなと思う一方、

「何も変化を感じない」クライアントさんは、なかなか通う気持ちになれない、

という、双方にとっての悲劇が起こります。

 

本当は「なにも変わらない」というはずはなく、

1人の状態から誰か人と会うだけで心拍が変わるし、

言葉を交わせばさらに脳は活性化して、協働調整も行われ神経系が刺激されます。

そこにタッチが加わるわけですから、血液、リンパ、脳脊髄液などの体液循環から、

ホルモンなどの内分泌系や神経伝達物質も変わります。

 

そう、変わらないはずがないんです。

 

ぼくも鈍感な方なのであまり強くは言えませんが、

みんなそれぞれ視力や聴力が違うように、

身体感覚(内受容感覚/外受容感覚)もそれぞれなんだろうと思います。

 

ま、これは、信頼関係しかないのかなあ。。

 

 

頭痛、腰痛、肩こりなんかだと、わかりやすくていいよな~なんて、たまに思ったりしています。

痛みがある→なくなる

ちなみに、頭痛はだいたい1回の施術でなくなることが多いです。

 

 

ですので、逆に、トラウマ関連で施術受けようかどうか迷われている方、

決してダムが決壊するようなことはありませんのでご安心していただければと思います。

ご本人が自覚されないくらい少しずつ、優しく、楽になっていければいいのかなと思っています。

 

 

あとはね、参照ファイルで「快」に振り分けられる割合が増えるよう、

見える世界にお花畑が広がるようにお手伝いをさせていただきます。

 

 

 

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